数年前まで我が家には小さな山椒の木がありました。春の陽気で汗ばむ頃には葉っぱの上にたくさんの鳥の糞が落ちていたものです。その糞は暫くすると緑色に変わるのでした。
私はその常世神(アゲハ蝶の幼虫)を眺めて成長を楽しんでいました。が、家族は枝をばっさばっさと切るのです。ついに幹まで切られて山椒は枯れ、常世神も消えました。
別の場所に金柑があります。こちらにはあまりいないのです。意識して探さないと見つからない。今年は忙しくしていたので、ついに常世神を見ることなく終わりそうです。
朝晩冷えるようになってきて虫たちを見かけることも減ってきました。神社の歓迎サインとして虫を見るのは好きです。虫=不快ではなく、自然と共に生きている証としてむやみに嫌わない人が増えたらいいなと思っています。