お供えを持ってお詣りのことは今まで何度か書いてきたように思うのですが、奉納については書いてなかったかもしれません。で、金銭面でわりと気軽に行える奉納について例のお狐様に伺った話になります。お狐様シリーズの5か6です。
目次
【奉納しやすい品を納めてみよう】
ここで奉納(施設そのものなどの大きな多額の品は奉献というべきか)というのは、稲荷祠の白狐像や小さな賽銭箱、神前幕や小さな鈴緒、神社名の書かれた看板、扁額等になります。おおざっぱですが金額を書いてみます。
1:白狐像 小さな物は千円くらいから大きな物では数万円まで。
2:前掛け 個人製作で一枚500円程度から自作しても安価?
3:賽銭箱 個人製作の小さな桧製などは数千円。神具店などでは1万円くらい?
4:神前幕 神棚用の流用なら千円代から1万円まで。
5:鈴緒 二寸程度の小さな本坪鈴のセットで数千円から1万円。
6:看板 自作すれば数千円。製作してもらうとその数倍?(不明)
7:扁額 祠につける手のひら大のもので数万円から(材質装飾で変化)
極めておおざっぱですし、例えば神前幕ですと色や紋にどんな布かでも違いますから、これは結構安い方へ寄っているように思います。
で、この中から納めてみたい社(祠)に無いものを選ぶことになります。
【奉納品の意味】
この奉納品にどんな意味があるかといえば、その神社(祠)がどんな神様を祀るものか誰にでも分かりやすくする効果があります。朱の鳥居があれば真っ先にお稲荷様だろうと誰でも思うはずです。ですが無いとわかりません。お稲荷様だとわかるのは稲荷と書かれた扁額や看板、そしてなんといっても白狐像でしょう。
お稲荷様だとわかれば商売繁盛をお願いできます。が、わからないと他のことをお願いしたり、あるいはよくわからないから頭だけ下げてきたとか、とりあえず二拝二拍手一礼したりで済ますことになりがちだろうと思います。
稲荷としてやってきたのにその仕事ができないのはとても残念に思われるそうです。それを仕事がどんどん増えるようにしてくれるのがこうした奉納品らしいです。
【結論】
神社としての品がそろった状態にしてくれること、どんな神社か誰にでもわかるようにしてくれることはそこの存在にとって大きな意味があることだそうです。そうした行いをした者には感謝するとのことでした。
で、よく書いたことですが下心丸出しでお礼目当てでするのはちょっとがっかりになるでしょうね。お狐様、裸でかわいそうだから前掛けをとの気持ちで奉納していったり、何か願いが叶えられた気がするのでお礼の品ですというようなその社のためということを考えて行うと大いに喜ばれると。やはり大事なのは気持ち、心だそうです。これは人間相手とあまり変わらないからわかりやすいかと思います。人間なのでどうしても打算は仕方ない面があると、そこはおおらかに思ってもらえるかと。
お狐様の前掛けくらいなら勝手に納めても信仰だからということで咎められることはないと思いますが扁額や由緒看板となると神職、総代、講の代表者に納めたいことを事前に相談してください。奉納は長い歴史があるものですから用意したものを断られることはあまりないかもしれませんが、諸事情あって難しいことがあったらいけませんから。
わかりやすく気持ちよくお参りできる神社は様々な良い影響を与えるはずです。お小遣いの使い道としてちょっとだけ考えてみてもらえたら私も嬉しいし、目に見えない存在も嬉しいという話でした。